slowtime blog

心を洗う

2013.4.19.Fri

おかげさまで、今週末の日曜日(4/21)から開店日の4/29まで
開店7周年記念「七福Days」週間を迎えさせていただきます。

開店した当初、8年をまず最初の目標にしてました。
4/29で満7年、翌日から目標の8年目になります。
開店当初、第一の目標だった満8年まで
一日々を大切に過ごさせて頂きたいと思いますので
変わらぬご愛好を賜われますよう、心よりお願い申し上げます。

タイトルに「心を洗う」とつけたのですが、最近、心の棚卸しをしておりまして。
きっかけは「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる。
(リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー)」
という言葉を目にしたからなのです。

「心を開く」という言葉は知っていても、それがどういうことなのか
今イチ実感できなかったりすることもあります。
開き方は人ぞれぞれだろうし、例えば
どんなに良いと言われてる本を読んだり、映画を観たり、音楽を聴いたとしても
それを創った作者の方は、頭で考えただけでなくきっと心の奥底から湧き上がる感情も含め
自らを表現してるのだろうから、受け手にも響くのだろうけれども
自分の心が感動できる状態でなければ、100%感動できないんじゃないか?
と思うのです。感じ方はそれぞれですから、一概には言えませんけれども。

で、話は元に戻りますが、心の棚卸しって何をするのかっていうと
自分の場合、過去の嬉しかったこと、楽しかったこと、腹が立ったこと
悲しかったこと、寂しかったことなど、心にひっかかってることを思い出してみて
今どう感じてるのかを正直に己自身に問いてみました。
そうすると、例えば、当時は腹が立ったことが
実はそうではく、逆に腹が立った相手に自分がひどいことをしたのかも。。
なんて思えたりもしました。

悲しい時に心から悲しめなかったり
寂しいと思う時にその寂しさと向き合えなかったり
そんな、一見、負に思えるような感情に心を閉ざしていると
その原因を自分以外に求め、人のせいにしたり、責任転嫁したりと
悪循環にはまってしまうように感じる時もあります。
そんな状態になってる時は、無意識に人を傷つけてしまうかもしれない、とも思うのです。
なぜなら、自分が傷ついた感情に蓋をして感じないようにしてると
自分に対してだけでなく、他者の気持ちを想像することができず
他者が傷つくことも感じられない、と思うからです。

心に蓋をして、喜怒哀楽に不感症でいると
他者に共感することができず、他者に同調するか、無視した状態になるか
のどちらかになりがちだとも思います。
臭いものに蓋をして原因から目をそらしていても
結局その原因に囚われ、心が軽くなりません。
もし自分が、喜怒哀楽、それぞれの感情に蓋をし心を閉ざしていたら
例え本を読んでも、映画を観ても、音楽を聴いても
心の奥底に響くことはないだろうし
友達といても、心から通じ合えることはできないかもしれない
と思いました。

心に蓋をしてると、誰かを無意識に傷つけるかもしれず
また、それだけではなく、誰かに楽しんでもらうこともできず
悲しんでもらうこともできす、喜んでもらうこともできないとも思うのです。
自分なりの棚卸しをしたら、そんな思いがよぎり、心がフッと軽くなりました。
「受入れることは手放すこと」というのは、こういう心境なのかもしれません。

当初の目標だった8年目を迎える目前に、心を洗おうと思うきっかけになった
「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる。
(リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー)」
という言葉に偶然出会えたことに、感謝してる今日この頃です。
棚卸しは一度やったら終わりでなく、思いついた時にやるだろうし
一番大切にしたいのは、この一瞬の自他の想いに
素直に耳を傾けることだと思うので
たまーにそんな日記をこれからも書くかもしれません。

img_88cfb1bccaf580567d566209dbe7e5cb
今日の一冊「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」
お二人の対談集なのでノルウェイの森などに代表される
いわゆる「春樹ワールド」とは異なり、文体も軽くサラッと読めて
読後に清涼な気持ちになれる、心の棚卸しにおすすめの一冊です。